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木版画や和風ピアスを取り扱っている雅です

汚れではありません。

こんばんわ。
和風雑貨【雅-みやび-】の店主です。
最近寝ても寝ても眠気が取れずとても困っている今日この頃です。

 

 

さて本日のお話は木版画のお話。
先日の記事で「復刻版画」について少しお話しましたが、もう少しお話したいと思います。

今回はこちらの復刻版画をご紹介がてらのお話です。

 歌川広重「名所江戸百景 真崎辺より水神の森内川関屋の里を見る図」

歌川広重「名所江戸百景 真崎辺より水神の森内川関屋の里を見る図」

 

広重と聞いて知っている方も多いのではないでしょうか?
こちらの図柄は名所江戸百景の中の1つです。
私はこの作品がかなり好きでして、大きな円窓からのぞく和の風景の美しさに圧倒されます。

広重といえば「広重ブルー」というくらい青色の表現が天才だと言われています。
以前摺師さんから聞いたお話だと、当時広重が出した青色がどうやって作られたのかがわからないそうです。当時は絵具のように「青」があってそれを使うというより、色々な顔料を混ぜて色は作られているのです。

こちらの作品は京都の版元さんの復刻版ですがとても素晴らしい広重ブルーの再現力だと思います。

 

さてこちらの作品良く見ると右側に汚れのようなものがついていますね。

 歌川広重「名所江戸百景 真崎辺より水神の森内川関屋の里を見る図」

歌川広重「名所江戸百景 真崎辺より水神の森内川関屋の里を見る図」

右側横と右下についていますね!
これは摺るときに付いた汚れでしょうか?


いえ、違うんです。
これこそが「手で作られたという証拠」なんですよ!
前回の記事で木版画というのは「1色ずつ色を摺っていく」というのをお伝えしたかと思います。その際に「同じ場所にきちんと色を乗せていくのはどうするんだろう?」と思いませんか?

 

版木には紙を配置する目安となる印が右横と右下についているので、同じ位置に色をどんどん重ねていけるんですよ!
その際にこの汚れのような跡が付くのですよ。
なのでこれこそ機械印刷ではなく手で摺られた証拠ということなんです。
この印が付いていない場合や薄い場合もありますが、裏面を見ると摺ったあとがついていれば、それも手で摺られた証拠です^^

 

ぜひお店で版画を見かけた際にはチェックしてみてくださいね!

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